
『iPad vs キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏』西田宗千佳・著
一夜漬けで挑む"eBOOK"時代のバイブル!
という帯に刺激されて、今話題の「iPadとキンドル」をテーマにしたこの本を読んでみた。
なるほどねぇ、一夜漬けならぬ「一冊漬け」で十分過ぎるほど理解できた。
電子書籍の誕生に関する記述から、現在のアメリカでの電子書籍事情。
キンドルとiPadのビジョンと目指す方向性などなど。
実に詳しくわかりやすく書いてくれたものだと、著者に感謝したいくらいである。
個人的に「電子書籍時代の到来」というのは、黒船来航ばりのインパクトがある。
既得権益にとっては危機(ピンチ)だろうし、変化によって新しい勢力が生まれる機会(チャンス)でもある。
私は「書籍」というコンテンツを通じて、メディアの上でコンテンツを書いている身としては…
電子書籍であっても、現在の書籍であってもあまり変わりはないのだと思う。
ただ、これから電子書籍が増えてきたら「プロモーション」と「目利き」を担うメディアとして、ブログなんていうのも改めて注目される可能性があったりもするのかな?なんて、この本を読んで思ったりするわけです。
書籍に携わるコンテンツ業界関係者はぜひとも一読をおススメする一冊です。
■読書メモ
●無視できない「書店に並ぶ」ことによるプロモーション効果
現在、出版営業の世界で重視されているのは、「本の目利き」のいる書店が持つプロモーションの能力である。そういった書店員のメガネにかない、ポップや陳列などによって販売されることは、ベストセラーへの近道と言われている。
書店にあること、そこで目立つこと、そして「あの書店で人気だった」ということの持つプロモーション効果が、本の存在を広い人に白絞、売れる存在にしているといってもいい。
●マイナーなものは知ってもらえない
結局や流通に期待できない分の「プロモーション費用」をメーカーが負担しないと、なかなか売上が上がらないのである。
●プロモーション費用と製造コスト
ebookにおいても、出版社のコストは製造においては大幅に下がるが、プロモーション費用は増加する可能性が極めて高い。逆に言えば、プロモーション費用をかけず、特定の支持層に対してしっかりと販売するタイプのコンテンツは、デジタル配信に非常に強いと言える。
●Ebookからミリオンは生まれるのか?
2010年から5年の間では難しい。将来、ブックリーダーを持っていない人がいない時代がくるまでは。
ミリオンセラーがでるには、300万台から500万台の普及が必要。ゲームほど嗜好が画一的でない書籍の世界では、最低でも1000万台くらいの普及は必要といえる。
「電子書籍元年」と言われる今年に、まずは読んでおきたい1冊。
| iPad VS. キンドル 日本を巻き込む電子書籍戦争の舞台裏 | |
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