【選書】2010年の"Best of ビジネス書"って何?―2010年に読んだ本の中からオススメの16選 | 鹿田尚樹の「読むが価値」

2011年02月12日

【選書】2010年の"Best of ビジネス書"って何?―2010年に読んだ本の中からオススメの16選

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2010年の"Best of ビジネス書"って何?

…ということを決めるべく、某所より「2010年の出版書籍の中からビジネス書のオススメを"3冊"教えてください」というご依頼がありました。

とは言いましても……
「ビジネス書を3冊選べ!」と言われても、なかなか難しいのですよ。

売上?インパクト?学びの多さ?はたまた、しがらみ?(笑)
明確な基準も特にないので、一体どんな基準で選べばいいのか、なかなか難しい判断を迫られております。

ということで、今日は……
2010年を振り返りつつ、"Best of ビジネス書"の候補を「"翻訳書"部門」「"名門大学"部門」「"ベストセラー"部門」「"私的選書"部門」「番外編@A」と、カテゴリ分けをして、いくつか挙げてみたいと思います。



鹿田的"Best of ビジネス書 2010"ノミネート作品


あ、そうそう。ノミネート候補に入る前に、ある"制限"がありました。

それは……
・2009年11月から2010年12月刊行のビジネス書が対象

ということで、"2010"とは言っても、"2009年終盤"の刊行本も含めて考えていきたいと思います。

"翻訳本"部門


今年も数多くの"翻訳本"が出版されましたが、翻訳本はたくさんの方のフィルターを通っている分だけ、良質な本に当たる確率が高いのも特徴です。そんな"翻訳本"の中から、2つを取り上げていきたいと思います。


1. スノーボール(上・下)ウォーレン・バフェット伝
―アリス シュローダー (著) 2009.11

まず、真っ先に頭に浮かんできたのが、この『スノーボール』でした。かの有名な投資家ウォーレン・バフェット氏の自伝的な一冊ですよね。上下巻で併せて5000円以上(1000ページ超)という大作。
バフェット氏の言葉は常にウィットに富んだ比喩を用いて、本書のタイトルについても「人生は雪玉(スノーボール)作りに似ている。大切なのは、大きい雪玉を作るに適した長い長い坂を見つけることさ」といった独特のメッセージを存分に味わうことができます。本書は正しくそんなバフェット氏の過去最大の語録の宝庫でもありました。
世界有数の投資家が「何を、どうやって、買った(売った)のか」という手法以上に、その根底にある信念や哲学が十分に描かれている点が、非常に大きな学びを与えてくれる一冊でした。
読んでみると、非常にボリュームがあり、途中「あ〜、長いなぁ」なんて思うこともあるかと思いますが、ゆっくりとじっくりと読むことをオススメしたい一冊です。

スノーボール(上)ウォーレン・バフェット伝
スノーボール(下)ウォーレン・バフェット伝


2. フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
―クリス・アンダーソン (著) 2009.11

一時期、書店のビジネスコーナーを席巻した本書も、出版されて早一年になるのですね。
ネットの誕生からスタートした「貨幣のない経済」の本質や、フリー戦略を活用したビジネスの生き残り方を、多くの事例を踏まえて紹介してくれる一冊でした。
個人的には「オレ、アムウェイやって儲けたいッス!」の後輩に向けた記事が、今年のメガヒットエントリーでしたので、ヒグウェイにもオススメした立場上、改めて一読して頂きたいと思ったりもしております。

【注目&評判】「アムウェイやって儲けたい!」という後輩に、まずはこれを読みなさい!と言いたい記事
http://www.yomugakachi.com/article/137562155.html


「ウェブの世界には、貨幣経済以外に、評判(トラフィック)経済と注目(リンク)経済がある」という部分だけでも、私のウェブ活動での視野を広げてくれるメッセージを得ることができたものです。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略 


"名門大学教授"部門


今年、特に活躍が目立ったのが「ハーバード」「スタンフォード」などの名門大学教授によって執筆された本ですよね。一時期は「ハーバードブーム」なんて言われました。これもジャンルとしては翻訳本ですが、"名門大学教授"部門として、特に目立った3冊を取り上げたいと思います。


1. これからの「正義」の話をしよう
―マイケル・サンデル(著)2010.05

まずは「ハーバードブーム」の火付け役的存在とも言える一冊から。
私はNHKの特集番組から入りましたが「哲学」という、少し取っ付き憎いテーマにも関わらず、サンデル教授の語り口や、思考を促す問いかけがあり、見た目以上に読みやすく、かつ考えることの出来る一冊です。一冊読みきるのは大変かもしれませんが「自分にとっての"正義"とはなんだろう」ということも、一年に一度くらい考える機会があってもいいのではないでしょうか。自分の中の哲学(正義)を知る上では、とても参考になる一冊です。

これからの「正義」の話をしよう


2. 20歳のときに知っておきたかったこと
―ティナ・シーリグ (著)2010.03

こちらは"ハーバード"ではありませんが、名門スタンフォード大学の教授が執筆された一冊です。
内容的には、よくある自己啓発書に類似する部分が多いと感じるかもしれませんが、突飛なことではなく、普遍の真理を分かりやすい語り口・事例を使って、読者の行動を促しやすい形で綴られているものです。タイトルにも「20歳までに知っておきたかった」とあるように、その世代が身に付けておきたい"基礎"的な考え方がシンプルに紹介されています。30歳を過ぎて、わざわざ読む必要も少ないかと思いますが、どの年代の人が読んでも、必ず何か発見があるような本当に普遍的なものが多いですので、気になれば読んでみてもいいでしょう。
ちなみに私が学生時代は、不真面目な部類だったからかもしれませんが「当時、こんな授業があったらいいなぁ」なんて思いながら読んだものです(笑)

20歳のときに知っておきたかったこと 


3. ハーバードの人生を変える授業
―タル・ベン・シャハー(著)2010.11

こちらの本は、「4年で受講生が100倍」になったと言われる講義を元に制作された一冊です。
内容的には、前述のスタンフォード本や、多くの自己啓発本との大きな違いは少ないように感じますが、やはり「ハーバード」「伝説の授業」と銘打たれていると、読み手の関心・納得度も変わるのかもしれません(笑)
シンプルな教えですが、毎日ひとつずつでもしっかり実践すれば、「人生を変える」というタイトルも大袈裟ではないはずです。52講の教えを読むだけではなく、週一度ずつでも行動に落としこむというスタイルが合っている一冊だと思います。

ハーバードの人生を変える授業 


"ベストセラー"部門


2010年の"Best of ビジネス書"を探す旅ですから(笑)、もちろん「売上」というのも大切な要素の1つですよね。ということで、「2010年 年間売上ランキング(書籍・総合)」by オリコン を参考に「総合1位〜50位」の中から、個人的に気になったものを3冊取り上げてみたいと思います。


1. もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
―岩崎夏海(著)2009.11

2010年にもっとも売れた書籍である「もしドラ」です。
女子高生の野球部のマネージャーが、ドラッカーの『マネジメント』を読んで、野球部を甲子園に導くという青春小説ですが、扱う題材が「ドラッカー」ということもあり、ビジネス書的にも「ドラッカー再興」「マネジメントの復権」と、「もしドラ」を中心とした大ヒットとなりました。
私も、みなみちゃんに習いまして「真摯とは何か」と、普段、あまり真摯に考えないことが多い自分を反省しつつ、読ませていただきました(汗)

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 


2. 残念な人の思考法
―山崎将志 (著) 2010.04

「残念な人」という言葉を、今年の一大キーワードに押し上げた一冊です。
「能力があってやる気も十分なのに、成果が出せないのはなぜ?」という"残念な人"が、どうすれば成果に直結する思考回路を持つことができるか?ということを紹介しているものです。
あまり本を読まない私の友人でさえ、本書「残念な人」と「もしドラ」は読んでいるくらいに、とても売れ行きの目立つ一冊だったと思います。個人的には、タイトルと帯のキャッチコピーが非常に秀逸で、売れる本の作り方を感じさせてくれた一冊でした。

残念な人の思考法 


3. 経理以外の人のための日本一やさしくて使える会計の本
―久保憂希也 (著) 2010.08

オリコンで「総合トップ50」にある書籍で、対象期間内の気になるビジネス書が他になかったので……、うちのブログで去年、もっとも売れ行きが良かった一冊を入れておきました(笑)
会計の初歩の初歩を、経理以外で私のような「会計音痴」にもわかりやすく解説してくれる"小説形式"で綴られている一冊です。"はてブ"は、700超と他に1000ブックマーク以上の記事があるにも関わらず、突出して売れたということは「当たり前の会計すらわからない」という私の悩みに共感された方も、多かったのではないでしょうか(笑)一般社員でも会計の入門くらいは押さえておきたいものです。ちなみに、著者は元国税という点もまた一押し。

経理以外の人のための日本一やさしくて使える会計の本 


"私的選書"部門


部門名がピンと来ませんが、翻訳書・名門教授本・ベストセラー本・と来たので、売れ行きは考慮せず、また翻訳本以外で、個人的に「今年印象に残っている本」を3冊ピックアップしたいと思います。


1. そうか、君は課長になったのか。
―佐々木常夫 (著) 2010.02

『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』という名著の面影を残す文体で、「課長になったばかりの君」に"仕事における大切なこと"を語るように綴られている一冊です。
課長としての心構えはもちろんのこと、仕事に対する姿勢、家族に対する姿勢、中間管理職としての時間の使い方など、実体験を元に語られるアドバイスは、どれも一読の価値があるものばかりです。
まさに、書籍を「仮想上司」として、常に側に置いておきたいと思える、そんな一冊でした。

そうか、君は課長になったのか。


2. GIGAZINE 未来への暴言
―山崎恵人(著)2010.12

世界有数のブログであり、日本一のモンスターサイトとして君臨するGIGAZINEの編集長が綴った、ネットの未来と世界の在り方について語られた一冊です。ウェブ上の「無料」という世界観の中で、どのように収益化をしていけばいいのか?ということや、ウェブの特性を熟知した著者だからこそ、感じることのできるネットの本質論など「日本一のブログの編集者はそんなことを考えているんだ」ということが垣間見えてきます。私のようにウェブに活動の主戦場を置いている方であれば、誰でも一読して損はないのではないでしょうか?

GIGAZINE 未来への暴言 


3. カリスマ同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳
―関谷英里子(著)2009.12

正式には「語学書」というジャンルが適切なのかもしれませんが、個人的に今年読んだ本の中でも、ダントツで「使える度」が高い一冊だったので取り上げました。ビジネスマンの英単語帳といっても、難しい言葉があるわけではなく、簡単な単語の用法をしっかりと知るだけで、コミュニケーションの幅がグンと広がりますよ、ということを教えてくれました。しかも、たった60の単語の用法を知るだけですから、今ある知識を使って英語力をアップすることができる優れものの一冊です。ビジネスマンにとって「すぐ使える」ということを考えれば"今年もっとも効果の高い1冊"だったかもしれません。

カリスマ同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳 


【番外編@】"美男・美女"部門


普通に3冊選んでも、なんとも面白みに欠けるよね。。。ということで、思いつきで3冊ピックアップ(笑)……。著者の"美男・美女"度だけでチョイス。大切ですよね、見た目も。。。まぁ、たまにはいいですよね、こんな基準があっても(笑)でも、審査依頼の来た某所に「著者の顔で選びました」なんて理由を添付したら、確実に来年から依頼がこなくなるとおもいますけど(汗)
*ちなみに、実際にお目に掛かった方の中からだけ選ぶ、という超狭小独断偏見的基準での選択ございます。


1. たった1分でうちとけ、30分以上会話がつづく話し方
―美月あきこ(著) 2010.05

そういえば、昨年、一昨年と「会話」を始めとしたコミュニケーションに関する本が売れていましたよね。今年も、割と売れ行きがよかったのでは?なんて感じておりました。著者の美月さんにもお逢いしましたが、とても素敵な女性でいらしましたよと。まぁ、隣の席に座って頂いたわけですが、初対面の女王から発せられた「Sっ気オーラ」をビンビンに感じましたけどね(笑)今年の「会話・コミュニケーション本」を一冊選べ、と言われたら、この本をオススメすると思います。

たった1分でうちとけ、30分以上会話がつづく話し方


2. 人生がときめく片づけの魔法
―近藤麻理恵 (著)

今年は『たった1分で人生が変わる 片づけの習慣』や「断捨離ブーム」からか、多くの「整理・片付け」本が店頭に並びました。中でも王様のブランチなどにも出演した、著者の近藤麻理恵さんのキュートな顔写真があるPOPを見て、本書を手にとった男性(女性も?)も多いのでは?私は、この本を読んでからというもの、毎日のように「捨てる」をしていたら、部屋の中がだいぶスッキリし始めました。著者が美人だと、やる気も出る?というものです(笑)

人生がときめく片づけの魔法 


3. ツイッターノミクス
―タラ・ハント(著)2010.03

「美女→美女」ときたので「美男」と行こうかと思ったら、全然「美男著者」が浮かんでこなかったので……。また、美女路線で(笑)まぁ、大体、ビジネスで成果を上げる方(美男とは言いにくいお年頃になって)が本を出しますから、美男というよりも、素敵な男性になる方が多いですからね。とフォロー。はい。
ハントさん、遠くから見ただけですが、外国の女性って素敵な方が多いなと。あ、そういえば、本書の監修者の津田大介さん、美男ですね。はい。これで、美男もエントリーということで(笑)
ツイッターが大流行した今年ですが、ツイッターを始めとした、ソーシャルネットワークで如何に振舞うことが大切か?ということを、分かりやすく紹介してくれている一冊です。ウッフィーが大事。

ツイッターノミクス 


【番外編A】"オレ(俺)"部門


某所より「2010年の中からビジネス書のオススメを"3冊"教えてください」というご依頼があったわけですが、さすがに「自分の著書」は出してこないだろう…と高を括っているのか、今年は「自分の本はダメよ」という"注意書き"がありませんでした(去年は、確かあったような)。

今年(対象期間内)は、私、2冊の本を出版しているわけですが…
もう、これは2冊エントリーするしかないか?とも考えたわけですよ。はい。

だって、さすがに、本人からしたら「今年のベスト」は明らかに"自分の本"(=俺本)じゃないですか(笑)

でも、よく待てよと。
選書の際に、「選書理由」も一緒に提出しないといけないので…
「選書理由=俺の本だから」は、さすがに依頼主もドン引くかと(笑)

さらには、選書理由を真面目に考えたとしても、どこかで発表された際には「この選者、自分の本に、自画自賛コメント書いてるよ」ってな、恥ずかしい事態にも落ちかねないので……、まぁ、やっぱり自重しておきましょうかなと(汗)

私以外にも100名近い方が3冊ずつ選ぶそうなので、他の方にぜひとも期待しておくことにします。

1. 大事なことはすべて記録しなさい 2009.11
2. 10分間リーディング 2010.10


まとめ


番外編も含めると、全部で16冊ご紹介しました。みなさんは、いくつくらい読まれているものがあったでしょうか?

この中から、某所よりご依頼のあった「2010年の中からビジネス書のオススメを"3冊"教えてください」に対するお答えをするつもりですが、基準が違えば選書も変わりますから、悩ましいことには変わりはありません(汗)

まぁ「俺部門」と「美男・美女部門」からの選書は、さすがに自重しようと思うわけですが……(汗)

上記16冊の中から、まだ読んでいない本、気になった本があれば、ぜひとも読んでみてはいかがでしょうか?

ビジネス書大賞 Biz-Tai 2010
ビジネス書大賞 Biz-Tai 2010Biz-Tai実行委員

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